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良いドレスを求めて三千里

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2008年4月の日記

2008/04/30(水) 良いドレス店 7

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 FUGAの開店準備を始めたころに、仕入先の商社のひとからアドバイスをもらいました。レンタルドレスの極意みたいなもんです。

 そのなかに、ちょっと引っかかる意見がありました。「いかに試着の回数を減らすか」というのと、「いかにクリーニングの回数を減らすか」ということです。これがドレスにダメージを与えない基本だそうです。

 言っている言葉の意味はわかりますが、客観的にみて「業者の論理」であって、お客様本位の姿勢ではないと思いました。
 試着といえどもドレスに負荷がかかるので、本番で着用してもらうお客様のことを考えると、試着回数を減らしたほうがいいのはわかります。でも、実際に着てみないと似合うかどうかはわかりません。
 FUGAでは、試着数を「○着まで!」と制限することはしませんでした。

 もうひとつの「クリーニングの回数を減らす…」というのは、エグイ話だと思います。たとえ1日でも実用したら、クリーニングするのが普通です。レンタル業というのは、古着屋じゃありませんから、汚れたままのドレスを次のお客様に貸すというのは失礼にあたります。

 「シルク素材のドレスは何回も洗えない」ともいってました。原価はそれほど高くありませんが、洗える回数が少ないので実質的に割高になるのだそうです。

 「このドレスはシルクで…」という謳い文句は、「このドレスは高いですよ!」といっているのと同じです。仕入原価で2−3万円しか違わないのに、レンタル価格が10万円以上も高いのは、ちょっと考えものです。
 値段が高い理由が「何回も洗えないから…」なんて、とてもお客様にいえる話じゃありません。

 「仕入価格が少し違うだけでシルクのほうがウンと儲かる」とかいって、この商社のひとはシルク素材を勧めてました。
 クリーニングできないようなドレスを置いてもしょうがないので、ダメージの少ない素材をメインにすることにしました。サテンとシルクタフタの違いがわかるひとは少ないと思います。

 商社のひとが、せっかく「親切」でアドバイスしてくれたのに、素直に耳を貸さないFUGAは、悪い子ちゃんですねぇ。でも、素直に言うとおりにしてたら、いつまでたっても「良いドレスショップ」にはなれないでしょうね。

2008/04/29(火) 良いドレス店 6

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 ドレスのレンタルは、お客様との信頼関係があって初めて成立します。

 レンタルドレスは、ほかのお客様にも使ってもらわないと、採算がとれないので、どこかでトラブルがあると困ったことになります。
 ドレスショップによっては、保証金とか保険とかをお客様に要求するところがあるようですが、お金をもらって解決できることとできないことがあります。

 万一トラブルになったら、一番困るのは、利用しているお客様当人です。披露宴の最中に、お酒やジュースで汚れてしまったら、もう最悪ですよね。(ウチが泣くのは後の話です)

 そういうときは、タオルやハンカチでパンパンと軽くたたいて汚れを拭いてくださいね。着用していても差し支えない程度に処置してもらえば、あとは気にすることはありません。
 クリーニングすれば、その程度の汚れはキレイに落ちますから、あまり神経質にらないで欲しいと思います。

 ドレスの取扱いに細かい注文をつけたり、特定の場所以外での使用を禁止したりするのは、楽しいはずの行事に水を差すことになります。
 心配する業者の気持ちは、(ウチも業者ですから)よくわかりますが、そんなに心配なら誰かスタッフを派遣して管理すればいいと思います。(どこかの国の聖火リレーみたいに、青のジャージー姿はご免だけどね)

 わざと汚したり破ったりするひとはいません。もしトラブルがあったら、それは不慮の事故です。その弁済をお客様に負わせるかどうかは、ケースバスケースでしょうね。

 FUGAも契約上は「借主の責任」になっています。でも、めでたい行事で使う衣装です。いままで、お客様に補償を求めたことはありません。そこまでの事故もなかったしね。

 もし、大きなトラブルに遭ったとき、良いドレスショップならどう対処するんでしょう? 平時から考えておかないとね。

2008/04/28(月) 良いドレス店 5

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 衣裳のレンタルには、「レンタルクレジット」というのがあります。普通のクレジットと違って、決済代金の補償のほかに、衣裳の補償がついています。
 当然、一般のクレジットよりも金利手数料が高く設定されています。

 この「衣裳の補償」というのは、お客様のためのものではありません。レンタルした衣裳が戻ってこなかったときに、業者に支払われるものです。
 振袖レンタルの業者は、大抵このレンタルクレジットを利用しています。

 知り合いの呉服屋さんは、クレジット審査に通らなかった場合はレンタルしない…といってました。現金ではレンタルしないことにしているそうです。
 もし、現金を受け取ってレンタルしたときは、十中八九トラブルになるとか…

 まさか、そんな… と思いますが、実際に何度も痛い目に逢っているそうです。FUGAがオープンするときも、しつこくこのクレジットを勧められました。
 でも、採用しませんでした。振袖(成人式)とドレス(結婚式)は違うと思います。

 結婚式を挙げて、これから新しい人生のスタートを切ろうという若いカップルに、初めから契約不履行をしようというひとはいないはずです。結婚もひとつの「契約」ですからね。
 FUGAを利用してくださるお客様を疑うようなシステムは、採用するわけにはいきません。一般的なものも含めて、クレジットの取扱いはしませんでした。

 ショップによっては、損害保険をお客様に要求することがあるそうです。保険をかけるなら、業者がやるべきでしょうね。取引条件としてお客様に要求するのは失礼にあたります。
 お客様との信頼関係がなければ、レンタル契約は成立しません。自分の都合や保身だけを優先するようでは、良いドレスショップにはなれないでしょうね。

2008/04/27(日) 良いドレス店 4

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 結婚式に着るドレスには、小物類が必要です。ウェディングドレスなら、ベールやグローブは付き物です。デザインによっては、スカートの中にはくパニエも要ります。

 普通、こうした小物類を自分で持っている花嫁さんは、まずいません。必ず要るとわかっていて、オプションで別料金にするのは不親切だ!というのが、FUGAの考え方です。

 白のパンプスやティアラなどのアクセサリーも無料レンタルです。普通は持ってませんからね。
 小物を別料金にして足していくやり方は、予算オーバーになりやすいので、総額表示を心がけています。

 本当は、小物類を別扱いにして、ドレス単品の値段を安く表示したほうが、広告上はパンチがあります。そういうショップさんのほうが多いみたいですね。
 商売としては、それが正攻法ですから、他店を批判するつもりはありません。でも、ウチは小物セットの無料レンタルを継続していくつもりです。商売としてはヘタなやり方です。

 ネックレスやイヤリングは、自分のものを使う…というかたも、たまにおいでになります。ヘッドドレスを生花にしたので、ティアラやクラウンは不要という場合もあります。
 でも、ほとんどの花嫁さんは、喜んで全部利用されますね。

 直接肌に着けるインナー(補整下着)だけは、レンタルしていません。洗って使い回すのは失礼だと思うからです。買っても後で使えるしね。
 ガードルやフレアパンツは市販のものでも構いませんが、ビスチェだけは専門メーカーのものをお奨めしています。FUGAで扱うのは、bloom LUXという一流メーカーのインナーです。値段は、そんなに高くありません。

 いま、ちょっと迷っているのが、グローブのレンタルです。直接肌に着けるものなので、インナーと同じ扱いにしたいのですが、買取りとなるとお客様の負担が増えます。
 洗うと縮むサテンのグローブは販売扱いですが、それ以外のものは、ご希望であればレンタル用を利用してもらうつもりです。

 試行錯誤しながら、良いドレスショップを目指したいと思います。

2008/04/26(土) 良いドレス店 3

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 ドレスショップに限らずレンタル衣裳の業界は、近隣の同業者とのコンタクトは希薄です。商売敵同士ですから、当然かもしれません。振袖なんかだと、近所同士は犬猿の仲だとか…

 同業他店がどういうシステムでやっているかは、詳しくは知りません。情報源は、FUGAに来店されるお客様です。あまり根掘り葉掘り聞かないようにしていますが、「よその店でこんなこと言われた!」と不満をおっしゃるかたは多いですね。
 ウチもよそで同じことをいわれないように注意しないとね。

 お客様の不満の声は、反面教師として活かしていきたいと思います。
 最初に取り入れたのは、セットプランの対象から除外するドレスをなくしたことです。オープン当初は、通常レンタル価格が20万円以上のドレスは除外してました。
 気に入ったドレスが対象外では、お客様はガッカリします。「ま、いいでしょう」ということが続いて、結局すぐに撤廃してしまいました。

 経営上は、高額ドレスの仕入を抑えるのが常道ですが、逆の展開になってしまいました。若いスタッフは、仕入価格のことなど眼中にありません。「このドレスがいい!」と選ぶのは、高いものばかりです。
 新作ドレスの予定数を減らすなどして、無理して入れました。それでも予算オーバーです。

 でも、無理して入れた高いドレスは人気も高いですね。入れるとすぐに予約が入ります。やはり、良いドレスショップを目指すなら、良いドレスで勝負しないとね。

2008/04/25(金) 良いドレス店 2

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 良いドレスショップとは、お客様の要望にどれだけ応えられるか、満足感を与えられるか、ということだと思います。

 FUGAが最初から放棄しているのは、高級感のある内装調度品です。最近移転オープンしたラビアンローゼさんの新店舗と比べたら、月とスッポンですね。

 このブログの初めのほうで紹介した本格志向の写真館さんは、提供する商品にふさわしい内装調度品にすべきだ、という考え方です。石造りの立派なアトリエを構えています。
 でも、移転する前の店舗は、下駄履き長屋の一角で、お世辞にも立派なスタジオとはいえませんでした。天井が低かったし…
 提供する写真の内容と店舗が一致するまでに、20年以上かかりました。新店舗ができたとき、「やっとこれでお客様に満足してもらえる」と感慨深げにいってましたね。

 FUGAも将来的には、置いてあるドレスにふさわしい高級感のある内装調度品にしたいとは思います。でも、ここしばらくはドレスに資本を集中していくつもりです。
 ドレスに直接関係ない部分に経費をかければ、レンタル価格に跳ね返ってきます。「良いドレスをリーズナブルに…」というコンセプトに反しますからね。

 昔の知人が来ると、皆一様に「店の場所が悪い」といいます。皆さん、通りのお客さん相手の物販業ですからね。

 でも、最寄の駅からは歩いて来れるし、無料の駐車場もあります。外光が入らない北向きのビルだから、ドレスの保管に害のある紫外線は入りません。
 幹線道路から1本入っただけで、落ち着いた閑静な場所です。特定のお客様が利用するドレスショップとしては、それほど悪い環境ではないと思いますがねぇ。

 まぁ、ちょっとわかりにくいのが難点ですが…

2008/04/24(木) 良いドレス店とは?

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 良いドレスショップとは何か?の検証を続けます。

 FUGAホームページのリンク集にある綾部良一氏のサイトには、たくさん借りると安くなるお店はダメ!みたいなことが書いてあります。高いドレスは高いのがあたり前で、もう1着借りたら安くなるのはおかしい!という考え方です。(とりあえず拍手、パチパチ)

 その意味では、ウチはダメなお店、ということになります。「とっておきセットプラン」なんかは、その最たるものですね。2着目のドレスは、どれを選んでも+52,500円ですから…(しかも小物つきで!)

 綾部氏のお説は、確かにそのとおりだと思います。できれば、利用者のかたも同じような考え方でいてくれたら、ウチもお説に従って料金体系を見直せるのですが…

 FUGAのコンセプトは、「良いドレスをリーズナブルに…」です。「良いドレスを適正価格で…」といきたいところですが、なかなかそうはいきません。
 リーズナブルということは、本来の価格よりも安く提供するということです。値打感があるから、利用するひとがいるわけです。この線は、当面崩せないでしょうね。

 たくさん貸そうとするお店はダメ!という意見には賛成です。たくさん貸す(要するに金額を上げる)ということに腐心するのは、本意ではありません。
 もう1着着たいけど予算の都合で諦める…というかたに、リーズナブルな価格で2着目を提供するのがセットプランの趣旨です。無理に勧めるつもりはありません。(採算合わないし…)

 新郎さんには、チェンジベストなどを薦めて、予算を圧縮する提案をしています。晴れの行事ですから、格好よく決めて欲しいしね。