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良いドレスを求めて三千里

2012/02/05(日) これからは人前式が主流に?

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 クリスチャンでもないのに、ウェディングドレスが着たいというだけで教会式にするのは、おかしいと感じるひともいます。ほかの宗教を信じているか無宗教かはともかく、それが普通なのでは?

 キリスト教の教義では、神は結婚した二人をただ祝福するだけだから、なにも遠慮することはないという考え方もあります。日本人の多くは多神教です。結婚式のときはキリストさんもマリアさんも神様のひとり…と思えばいいのかもしれません。

 宗教色をなくして、集まった親類縁者の前で結婚式を挙げる人前式が増えました。このやり方なら、ゲストの宗派が何であってもいいわけです。ただし、信仰心のない人たちだと思われない工夫が要るかもしれませんが…

《人前式もできるホテルのチャペル》

 写真の式場は、ホテルの中につくられたチャペルです。キリスト教形式を想定した体裁ですが、正面のカーテンを閉めて十字架を隠してしまえば、人前式にも使えるよう配慮されています。

 人前式しかやっていない会場もあります。テーマパークなんかはそうですね。形式や式次第は教会式と似ていますが、宗教色がないのが特徴です。本物のチャペルじゃないのなら、そのほうが紛れがなくていいかもしれませんね。

2012/02/04(土) 結婚式と信仰心の関係

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 日本の結婚式には、神前式・教会式・仏式・人前式などいろんな形式があります。昔は神前式がほとんどでした。現在は教会式が主流です。次は人前式ですかね。

 教会式が多数派になったのは、宗旨替えしたひとが多かったからではなく、ウェディングドレスを着る花嫁が増えたからです。神殿でドレスというのは、いかにもミスマッチですが、それだけの理由で神様を替えてしまうのは、信仰心がない証しでしょうか?

 実は、結婚式を神社でするようになったのは、明治以降の話です。それまでは仏壇と神棚のある、自宅の座敷で式を挙げていました。教会で結婚式を挙げる欧米人からすると、日本人は信仰心のない野蛮な民族に見えたみたいです。

 それならと、神社の神殿で挙式する風潮が生まれました。神社にとってはありがたい話です。当時の政府が奨励したこともあり、それが定着して現在まで続いています。神前式は日本古来の風習じゃなかったんですね。

 日本人の信仰は、多くが神仏混合です。近代になって結婚式は神社、葬式はお寺という使い分けが定着しましたが、昔から八百万(やおよろず)の神というように、森羅万象に神が宿るという多神教がベースです。キリスト教やイスラム教みたいな単一神への信仰とは異なります。

 ウェディングドレスを着るときは、キリストさんも神様のひとり…といったくらいのスタンスなんでしょうね。ほとんどのひとが敬虔なクリスチャンじゃないから、式を執り仕切るのが牧師か神父か、はたまたアルバイトで来た英会話教室の外人講師かは、どうでもいいことです。

 一般的に、結婚式を行なうホテルや式場のチャペルは、宗教施設ではなくて、税法上はただの集会場の扱いです。その証拠に、挙式費用には消費税がかかります。ここで信仰心を云々しても意味がなさそうですね。

2012/02/03(金) 婚礼衣裳の洋装化は最近の話

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 日本の服飾文化が和洋折衷である理由は、前回話題にしました。民族衣裳の着物と西洋文化の洋服が混在していても、違和感を抱くひとは少ないと思います。

 花嫁衣裳が圧倒的にウェディングドレスになったのは、比較的最近のことです。ブームのきっかけは、ダイアナさんとチャールズ皇太子のロイヤルウェディングだと言われています。まだ 30 年くらい前の話です。当時は、ホテル・式場にチャペルはありませんでした。

 ということは、いま結婚する世代の両親の時代には、神前式で和装の婚礼衣裳を着るのが主流だったわけです。ウェディングドレスを着たかったけど、やっぱり打掛にしたというケースが多かったと思います。母親世代のドレスへの憧れと想いは、娘の花嫁姿に託されます。

 打掛にモーニングという組み合わせは以前からありましたが、ウェディングドレスの利用率が上がったことで、新郎衣装の洋装化が一気に進みました。それに伴い、父親の衣装もモーニングが定番化されます。

 打掛よりもドレスが着たい!という花嫁の願望は、業界を大きく揺るがしました。ホテル・式場は、こぞってチャペルを新設します。衣裳店は、和装からドレスへのシフトを迫られました。時流に乗り遅れ、脱落していったところもあったといいます。

 衣装については、なんといっても花嫁優先です。ウェディングドレスとカラードレスを揃えるのに、どの衣裳店も血道をあげます。新郎衣装や親族衣装は二の次でした。新郎衣装が舞台衣装もどきに変わったのは、まだ最近の話です。新郎衣装のレンタル代が1着 10 万円もする時代の到来です。

 こうしてみると、それが当然で常識だと思い込んでいる現在の婚礼衣裳は、意外と歴史的な根拠の薄いものであることがわかります。

2012/02/02(木) 日本が和洋折衷なわけ

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 日本の服飾文化が和洋折衷になったのは、明治維新と大いに関係があります。それまで日常的に着ていた和装着物と、西洋から入ってきた洋服が、混在する形になりました。ちょんまげは禁止になったけどね。

 それでも婚礼衣裳は和装のままでした。伝統衣裳だったからでしょう。白無垢のほかによく利用されたのは、武家の婚礼衣裳だった黒の引き振袖でした。庶民にとって武家の風習は憧れのマトでした。

 結婚式は元々神社とは無縁でしたが、キリスト教徒の欧米人から信仰心のない民族と見られてはいけないと、神前式を行なうようになったそうです。そのため、婚礼衣裳は和装のまま継続します。

 式典に洋服を着るようになったのは、皇室が西洋式を採用してからでした。それまで葬式は白い着物だったのに、仏さん以外は黒い衣装に変わります。当時、結婚式は黒い着物だったから、葬式と同じになってしまいました。

 黒留袖の裾に柄を入れるようになったのは、それがきっかけだったと言われています。葬式と同じでは華やかさに欠けると考えたからでしょう。京都の商人は常に新しいアイデアを生み出すのが得意です。

 結婚式の衣裳が和洋折衷になるのは、男性が好んで洋装を着るようになったからだと思います。明治期の人たちは現代人よりもドレスコードをよく理解していました。日昼の正装はフロックコートかモーニングコート、夜会の正装はテールコート(燕尾服)というのは、一般常識として定着していたとみていいでしょう。

 一方、夫婦同伴の習慣がない日本では、女性の洋装は定着しませんでした。あらたまった式典に出る機会がなかったからでしょう。いざとなれば、伝統衣装の着物があります。かくして日本では、男が洋服、女が着物の和洋折衷が定着することとなりました。

2012/02/01(水) 婚礼衣裳について考える

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 インドの結婚式を見ていて、婚礼衣裳とは何か、考えさせられました。FUGAに置いてある衣装は、ほとんど出番がないからです。強いていえば、披露宴のときに新郎が洋服を着るというなら、それだけですね。

 花嫁も含めて女性は全員サリーです。普段着にはパンジャビなどもあるようですが、結婚式ではサリーが正装です。同じように見えるけど、普段着とは違う一張羅なんでしょうね。

 男性は、クルタパジャマが正式のようですが、襟つきのシャツであれば正装で通るみたいです。暑い国だからノーネクタイが普通です。新郎以外で上着を着ていたのは、接客スタッフだけでした。

 長いことイギリスの植民地だったのに、西洋式のドレスコードは定着しなかったみたいです。悠久の歴史がある国だけに、衣裳へのこだわりは民族の誇りでもあります。宗教の違いもあるしね。

 昨年、ブータンで行なわれた国王のロイヤルウェディングでは、やはり民族衣裳が使われました。男性は「ゴ」、女性は「キラ」が正装です。それ以外で見かけたのは、軍隊や警察官の制服だけでした。

 ブータンがことさら民族衣裳にこだわるのは、隣接する大国の中国やインドに埋没しないためだと言われています。インドが西洋式にならなかったのも、同じような理由だったんでしょうね。

 こうしてみると、和洋折衷の日本は、節操がない国のように見えます。これにはそれなりの歴史と経緯があるのですが…

2012/01/31(火) インドの結婚式は花嫁側の負担

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 インドの結婚式にまつわる風習は、ちょっと変わっていて、宴席の費用は花嫁側が負担するのが普通なんだそうです。人数は多いし、何日も続くので、かなりの出費です。女の子が生まれた家は大変ですね。

 昔は、持参金が少ないという理由で、花嫁が嫁ぎ先で殺されてしまったこともあったというから深刻です。政府としては、そういう風習を改めるように通達しているようですが、なかなか浸透しないみたいです。

《インドの結婚式場》

 屋外での披露宴では、ほとんどの招待客は立食です。椅子に座ってテーブルを囲むのは、身内に近い親戚だけのようです。人数が多いから、全員が座るとなると大ごとです。

 宗教上の理由で飲酒はしない国だから、酒代がかからないのが唯一の救いです。式場側の稼ぎ頭は、コーラですね。それと最近ハヤリのピザですか。それ以外の料理は、日本人からみればすべてカレー料理です。

2012/01/30(月) インドの結婚式場は大盛況

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 中国と並んで発展著しい新興国インドでは、結婚式場で挙式・披露宴をする風習が定着しています。広大な国だから、地方によって事情は違うでしょうが、デリーなどの都市部では、結婚式場が乱立状態だそうです。

 日本の結婚式と違うのは、祝宴が何日も続くことと、招待客の数が半端でないことです。千人くらいは当たり前、こぢんまりとした結婚式でも数百人になるといいます。それが4日も5日も続くわけです。

《インドの結婚式場》

 結婚の儀式は日中に行なわれますが、本人たちと聖職者とで執り行うもので、親類縁者はただ見物しているだけのようです。招待客を集めて行なうお披露目は夜、屋外で開かれます。暑い国だからでしょうね。

《夜のインドの結婚式場》

 インドの夕食は遅めです。夜8時ごろに飲食店が閉まっていたとしたら、もう閉店したのではなく、まだ開店していないからです。披露宴も同じで、始まるのは午後9時を回ってからです。ハイライトは真夜中ですね。